マッチングサイトを利用して女性と会うのは二度目、一人目のお相手とはまあまあいい感じに数回はデートをしたけど相手が他にもマッチングしていた男性のほうを選んだみたいでだんだんこっちに興味をしめさなくなりフェードアウトしてしまったのでこちらも新たな出会いを求めてお相手を探し始めたんです。
おとなしめの女性が好みなのでまずは顔で数人を選択、お笑いライブによく行くという趣味のある黒髪おとなしい印象のある女性にメッセージを送りました。
関西出身なのでお笑い大好きです!一緒にライブとか行けたら嬉しいし、関西弁も教えますよ(笑)みたいに自分と話すと楽しいというのをアピール、好きな芸人さんは誰ですか?私は・・というようなコミュニケーションが数回やり取りされて、じゃあ一回ご飯でも食べながら一緒に行けそうなライブを探してみないかと言うと、いいですね!と快い返事が返ってきたんです。
そうだな、写真で見る感じでは、スピードのひろ似の和風美人でした。
おとなしい感じの女性が好きなのもあって、こういう薄い顔ですこし寂し気な女性には前回もそうでしたがこころをくすぐられるんです。
彼女の勤務先が渋谷なので待ち合わせもベタだけどわかりやすく渋谷のハチ公前、彼女もそういうべたなのがツボだったみたいで、絶対に見つけてくださいね!と普通に仕事終わりでOKしてくれたんです。
この、絶対に見つけてくださいね!はハチ公前みたいなべたな待ち合わせ場所で人がすっごくいるのに、ほんとに初対面の私を見つけられるの?っていう意味だと思っていました。
連絡先は会ってから交換するとして、もし見つけられなくてもサイト内の掲示板で着いたよ、と言えば済むので、余裕だと思っていたんです。
これが、詐欺とまではいわずとも、まあ写真を頼りに探していたら大間違いなブスが現れるとは思ってないこっちとしては、彼女があのメッセージのやり取りをしていた女性と同一人物だと認識するまでにやや時間がかかりました。
マフラーを巻いている、薄いピンクのコートです。
とは聞いていたんです。
それにハチ公前を組み合わせると、少し離れた場所からその場所に目を光らせていた俺にとっては、あの子かなというのはだいたいわかっていました。
でも、口と鼻の作りがどう考えても写真の女性と合致しないんです。
いわゆるがちゃ歯、というやつで、だらしない口元、少し上を向いてしまっている鼻の穴、チー牛食ってそうだなという印象の女性でした。
こっちとしてはそういう子とわざわざ出会うのは求めていないんです。
清楚系だと勝手に思っていたのは、動いている彼女ではなく、キュッと口を結んでやや下向きがちな写真を自撮りしているマジックというやつにまんまをハマってしまったんだと思いました。
これは、、、大失敗だなとは思いましたね。
口がポカンと相手下品な顔立ちをしながらおそらく俺のことを探してきょろきょろしている彼女をみて、すっかり気持ちは萎えてしまいましたが、今さらドタキャンするにはちょっと性欲があまりにも上回っていたんです。
とりあえず、確実にその子だとわかる時間ぎりぎりまで静観して、よし!!やるだけでもやって帰ろうと思い、お待たせしたかな?と声をかけました。
うわ、すぐにわかってくれた~うれし~と軽い感じで笑いかけてきた彼女はやっぱり想像していたよりも軽い子で、どこ行く?となかなかのなれなれしさで腕などを掴んできます。
モテたことはないだろうけど、たぶん誘ったり口説いたりされたら絶対に断ってこなかったせいでそれなりに男慣れしてる感じがまた俺の思っている女性像とかけ離れすぎてうんざりしました。
が、とりあえず安い居酒屋で時間をつぶしてお酒の勢いでホテルに誘ってしまえと計画を変更、メッセージのやりとりではかなり盛り上がったお笑い談義と俺の関西弁レクチャーもあまり気乗りしないままでしたが、なんとなくこなして、頃合いを見てホテルに誘ってみたんです。
彼女の下品な口元がにやっと笑ったような気がしました。
え~明日は休みだから遅くなっても別に構わないんだけど~(う~んでも、今日初めて会った人とお泊りか~)みたいなもじもじした演技なのか駆け引きなのかわからない反応が面倒で、いや、もしそういうつもりじゃなかったならこれで解散でも全然いいんだけど、と言うと、あ、大丈夫、えっと、あなたなら、、って急にしおらしくなってきたんです。
とりあえずホテルまで近かったので、少し出っ歯気味でポカンと開いた口が気になりつつ、歩き出したんですが、やっぱこっちにも選ぶ権利あるよな!!と思い返し、ごめん、やっぱ帰るわ!と振り切って帰ってきました。
さすがに許容範囲を超えたブスをいくら欲求不満だからってわざわざ抱く気にはなれませんでした。
俺にだってプライドはあります!!今度は真正面、しっかりと顔が見える写真で検索したいと思います!